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KURAGE - 安らかな眠りへ


4.8 ( 8768 ratings )
ヘルスケア/フィットネス エンターテインメント
開発者 G2010 Co.,Ltd.
2.99 USD

今日も1日、お疲れさまでした。
このアプリは、ビジネス情報を得るためのものでも、楽しむためのゲームでも、何か学ぶための教材でもありません。
寝る前の5分間、何もしないで、気持ちをやわらげる音楽を聞き、不思議で美しい生きものの浮遊を眺め、心をやすめるためのものです。
明日が、今日よりも良い日になりますように……
村上龍

1. Falling Up / 自由で、優雅に
2. Glass Houses / ガラスの家
3. Dream Catchers / 夢の光
4. Empty Minds, Open Hearts / 透明な解放感
5. Mother Ships / 宇宙船
6. Shooting Stars / 流れ星

■村上龍が語る 「KURAGE - Five Minutes to a Good Sleep 安らかな眠りへ」

 今年の夏は、約一ヶ月間、ほぼ毎晩、クラゲの映像を見ていました。何百回見たかわかりません。同時に、ショパンの「ノクターン・夜想曲」を聞き続けました。「KURAGE」の、映像と楽曲の組み合わせを決めるためです。「夜想曲」なので当然ですが、ノクターンほど、夜にふさわしい曲はないような気がします。聞けば聞くほど、そのすばらしさを改めて実感することになりました。また、クラゲの浮遊は、何百回見ても飽きることがありませんでした。
 どうしてこんなに心が平穏になるのだろうと思いながら、ノクターンを聞き、クラゲを眺めるうちに、不思議な感覚にとらわれるようになりました。まるで「癒やし」という概念が身体に染み入ってくるような、そんな感覚です。
「今日という日が終わった、そして今、夜の中に、君はいる」
「いろいろなことがあったかも知れない、だが君は今日という日を乗り切った」
「君は、今日も、また生き延びることができたのだ」
「だから、明日に備えて、ゆっくりと休めばいい」
 クラゲとノクターンから、そういった語りが届いてくるような気がして、癒やしとは、「静かで控え目な肯定感」なのだと思いました。その「肯定感」を共有してもらいたい、その思いがこの「KURAGE」には込められています。
 快く協力をいただいた科学ジャーナリスト・映像作家の水口博也さん、そしてポーランドが生んだ偉大で精細な「ピアノの詩人」F・ショパンと、演奏者のトルコ人ピアニスト、イディル・ビレット女史に、改めて敬意を表したいと思います。

2012年秋 村上龍